文学の可能性と有効性をもとめて



偏向する勁<つよ>さ
反戦詩の系譜





◆井之川 巨 著

発行年月日:2001/12/
サイズ:四六判・上製
ページ数:384ページ
ISBN:ISBN978-4-87196-025-0
定価:2800円+税


■内容紹介■

……「詩の力」がここに……

道理の通らぬ困難な状況下で、
それでも言葉に賭け続けた人たちがいた!
いまでも言葉を紡ぎ続ける人びとがいる!



「詩とは偏向する勁さのことだ」(小野十三郎)とする断定的な一行に、これまでどれほど勇気づけられてきたことか。少年時代、僕は戦前の反戦詩人たちに背中を押さ
れるようにして詩を書きはじめたのだったが、大人たちからはしばしばアカと呼ばれ、偏向思想と指弾された。反戦の立場で詩を書くことが偏向であるとすれば、中道とは戦争を是認する立場のことなのか。生涯反戦、生涯偏向をつらぬく構えで、反戦詩をたずねる僕の旅は、もうすこし継続したいと思っている。(本書「あとがき」より}



■目次■
●主な反戦詩人たち●
小野十三郎 壷井繁治 金子みすゞ 李 陸 史 新井 徹 ぬやま・ひろし 倉橋顕
吉 白石維想楼 中島国夫 西東三鬼 秋元不死男 尾村馬人 鶴 彬 峠 三吉 
船方 一 縄田林蔵 山田今次 菅原克己 吉田嘉七 濱口國雄 錦 米次郎 押切
順三 高島青鐘 神谷量平 草津信男 槇村 浩 金 龍 済 申 有 人 与謝野晶子
 栗原貞子ほか