芸術・美術関係者や研究者はもとより
「戦後」に真摯に向き合うすべての人必読の書!
発行年月日:2004/11/
サイズ:A5判・上製
ページ数:384ページ
ISBN:ISBN978-4-87196-030-4
定価:3800円+税
■内容紹介■
〈世紀の会〉や〈前衛美術会〉を通じて戦後のアバンギャルド運動に深く関わった著者が、半世紀後のいま改めてその底流を照射し、自身の思想形成や創作過程を織りまぜながら、知られざる空白期の芸術運動の本質を抉りだした体験的証言ドキュメント集。
l 私の[戦後美術]
一、廃墟の街へ/二、ジャンルの破壊と綜合——〈世紀〉/三、文化工作者/四、“転形期”の眼/五、「戦後」の終り
ll コラージュ[戦後美術史]1945〜1965
lll ドキュメント 1950〜2003——論叢とエッセイ
新しいオブジェは新しい空間を要求する/リアリズムと「芸術の現実性」/戦後アバンギャルドと「挫折」の意味/芸術は「逆武器」であるということ/《ピカソ展》直考/フージュロンの問題/還ってきた“戦争画”/「絵金」のこと/さらば“昭和の美術”/二つの「ルポルタージュ・アート」そしてディックス/“アバンギャルド”の現在/“戦争記録画”は「戦争」を描いたか 他
lV 点 鬼 録
安部公房——廃墟の青春/勅使河原宏——レンズの 眼/山下菊二——厠からの対話/尾藤豊——赤と黒の叫び
桂川 寛(かつらがわ ひろし)
画家。1924年、札幌市生まれ。少年時より《道展》に出品。戦後、上京して〈世紀〉〈前衛美術会〉等の前衛芸術運動に参加。60年代半ば以降は無所属として専ら個展を中心に作品を発表。戦後美術に関する論考や講述も多い。著作は『桂川寛作品集——戦後から世紀末へ』。