◆著 者: 大川 一夫 著
◆発行年月日:2009/06/
◆サイズ:A5判
◆ページ数:70ページ
◆ISBN:978-4-87196-043-4
◆定価:1000円+税
■内容紹介■
とりわけ労働者・労働組合にとっては、……積極的にこの制度を知っていくことに大きな意義があると考えています。その理由は、……労働者をはじめとする市民の方の参加によって、従来の労働刑事裁判を変える可能性があるということです。私自身は、この裁判員制度は問題はあるけれども、従来の刑事裁判を変えうる可能性を秘めた制度であると思っています。(本書「はじめに」より)
労働者が裁判員になることの積極的な意義は?/従来の労働刑事裁判に問題があった?/裁判員裁判の対象事件は限られているが、それでも裁判員裁判の意義はある?/裁判員裁判の中で労働者についての規定は?/名簿記載通知を受け取ったことや裁判員候補者に選ばれたことを上司や同僚、労働組合に伝えてもいいか?/従業員が裁判員になった場合の休暇などの取り扱いについて法律上は?/私の会社では裁判に参加するために会社を休むと無給扱いになるが、それでも参加しなければならない?/「仕事が忙しい」という理由で裁判員を辞退できるか?/「労働組合活動に忙しい」という理由で裁判員を辞退できるか?/夜勤者で昼間は通常は眠っているので辞退したいが?/大阪に住民票があって東京に単身赴任している人が大阪地裁から呼び出しを受けた場合、東京から大阪までの交通費は支払われるか?/1日あたり日当(上限1万円)より多くの収入を得ているが、その差額は補填してくれる?/裁判員の仕事中、休み時間等に会社や取引先と仕事上の電話連絡はできるか?/緊急の連絡に備えて携帯電話を法廷に持ち込んでもいいか?/裁判員に選任されて仕事ができない間に損害が生じてしまったら補償してもらえるか?/派遣労働者だが「派遣切り」されると困るので辞退したいが?/裁判員に選ばれたことを理由に不利益を受けないというが、それでも不利益を受けたら?
■大川一夫 (おおかわかずお)
弁護士(大阪弁護士会所属・大阪弁護士会副会長)、龍谷大学法科大学院客員教授。1953年、京都市生まれ。京都大学法学部卒業。著書『「裁判員制度」の本義』『労働者と裁判員制度』、共著『実務刑事弁護』『国際人権規約と国内判例』。