裁判と人権 [改訂第5版]
平和に、幸福に生きるための法律ばなし
◆発 行:2018年4月
◆判型:四六判・上製
◆頁数:288ページ
◆ISBN:978-4-87196-070-0
◆定価:2200円+税
■内容紹介■
「被疑者」と「被告人」、「弁護士」と「弁護人」の違いは?
「身柄拘束」「不法残留」「不法就労」という言葉は正しい?
99%以上という有罪率の異常な高さの一因「人質司法」って?
「国民」をめぐる国籍法による憲法への「法の下剋上」とは?
「靖国訴訟」「水俣病関西訴訟」「在日参政権訴訟」の担当弁護士が、
わたしたち一人ひとりの生命までも左右する、知ってるようで知らない
法律の基礎から実情、意義、真髄、あるべき姿までを
具体的に説き明かす。
人権とは、人が人であることから当然に持っている権利、あるいは、人が生まれながらにして持っている権利であるから、「この人」「あの人」と区別しない。「この人」にはあるが「あの人」にはないとなれば、「人というだけで当然持っている権利」とはならないからである。人権を語るとき「この人」「あの人」と区別しないということは重要である。「女性」だから認めない、「障害者」だから認めない、というようにしてはいけないのである。「この人」も「あの人」も、人であるという共通項で同じように守られるのが人権なのである。
「第4版を発行してから五年たちました。この間、立憲主義の危機とも言える事態が進行しました。国論を二分する、特定秘密保護法(二〇一三)、戦争法(二〇一六)、共謀罪(二〇一七)を強行採決したことです。そして、刑事分野では、取調べの一部可視化は制定されたものの、それとのセットでいわゆる「司法取引」の制定など大きく刑事手続も改正されました。さらには労働分野の改正もありました。
本稿では、これらの状況を踏まえ、全般にわたって大きく修正を加えました。(略)最近の事件である受刑者選挙権訴訟、障害者選挙権訴訟、森友学園豊中国有地訴訟に差し替えました。」
(「はじめに[改訂第5版]」より)
■目次■
第1章 人権とは
第2章 裁判とは
第3章 刑事司法における人権
第4章 少年・高齢者・障害者
第5章 外国人の人権
第6章 労働を巡る問題
第7章 行政を巡る問題
第8章 良心の自由・表現の自由
第9章 公権力から管理されない自由
第10章 平和に生存する権利
■大川一夫 (おおかわ・かずお)
弁護士(大阪弁護士会所属・元大阪弁護士会副会長)、龍谷大学法学部非常勤講師。
1953年、京都市生まれ。京都大学法学部卒業。
著書『ホームズ! まだ謎はあるのか?——弁護士はシャーロッキアン』『「裁判員制度」の本義』『労働者と裁判員制度』(以上、一葉社)、共著『実務刑事弁護』『国際人権規約と国内判例』。
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